日本語でなにげなく使われているフランス語起源の外来語。こんなにあった? -3

French greeting words 文化

~Mots japonais originares de France~

日本語の会話や文章の中では多くのフランス語がさりげなくつかわれています。
第一回、第二回では下記のフランス系日本語をご紹介しました。

フランス系日本語リスト

日本語でなにげなく使われているフランス語起源の外来語。こんなにあった?

日本語でなにげなく使われているフランス語起源の外来語。こんなにあった? -2

baguette  【バゲット】
encore 【アンコール】
nuance 【ニュアンス】
ensemble 【アンサンブル】
mode, à la mode 【モード】、【ア・ラ・モード】
à la carte 【ア・ラ・カルト】
café au lait 【カフェ・オ・レ】
langue de chat 【ラング・ド・シャ】
aux Champs Élysées 【シャンゼリゼ】
Notre-Dame 【ノートル・ダム】
vendange 【ヴィンテージ】(ヴァンダンジュ

rouge 【ルージュ】
シュークリーム
déjà vu 【デジャブ】
barbe à papa 【バーバパパ】
sabotage 【サボタージュ」
haute couture 【オートクチュール】
avant -garde 【アヴァンギャルド】
surréalisme 【シュルレアリスム】
atelier 【アトリエ】
chanson 【シャンソン】

Mots français utilisés pour les noms d’appartements japonais ~日本のアパート・マンション名に使われるフランス語~

今回はちょっと趣向を変えて、日本のアパート・マンション名でよく見かけるフランス語の単語を見ていきたいと思います。
(日本でいうアパートやマンションなどの集合住宅はフランス語では “appartement”でOKです。建物全体というより一世帯の居住空間を指します)
これらは日本語会話や文章で使われるほど日本語の中に浸透していないですが、通りすがりに見る建物の名前の意味を知っていると面白いと思います。

apartment

アパート・マンションなどの名前によく使われるフランス語

lumière 【ルミエール】

光、灯りなどのことです。

maison 【メゾン】、maisonnette 【メゾネット】

maisonは家、maisonnetteは住居が2階建てになっているアパートです。
メゾネット〇〇」という名前の建物は一つの住居が2階建てになっているはずです。

château 【シャトー】

城のことです。

séjour 【セジュール】

滞在、ステイというような意味です。”bon séjour!” は “good stay!” みたいな挨拶ですね。
日本語では「良いご滞在を」というのは旅行ならいうかもしれませんが不自然な気もするので、「楽しんで過ごしてください」あたりですかね。

saison 【セゾン】

英語の season、季節のことですね。日本語ではセゾングループのおかげで広く知られている単語だと思います。

étoile 【エトワール】

星のことです。これもアパート名などでよく見かけますね。

soleil 【ソレイユ】

太陽のことですね。なんとなくよく知られている単語かと思います。

ensoleillé 【アンソレイエ】

晴れている、日が当たるというような意味なので、もし日当たりが悪かったら名前に騙されたかも?

espoir 【エスポワール】

希望という意味です。

village 【ヴィラージュ】

村ですね。英語でも同じスペルなので、カタカナ書きが「ヴィラージュ」だったらフランス語名、「ヴィレッジ」だったら英語名ということになると思います。

ville 【ヴィル】

市、都市の意味で、英語だとcityでしょうか。

paris

villa 【ヴィラ】

もともとラテン語のようです。庭付きの大邸宅という意味のようですが、別荘という意味合いがあるようです。
スペルはフランス語でもイタリア語でも英語でも同じですね。
アパートというよりホテルの名前でよく使われている単語のような気もします。
庭が備わってないとこれまた名前負けしますからね。

avenir 【アヴニール】

未来ということです。

paradis 【パラディ】

天国という意味です。

famille 【ファミーユ】

家族、英語のファミリーのことです。これはアパート名でよく見かけるような気がします。

printemps 【プランタン】

春のことです。

springtime

昔は銀座にプランタンという百貨店があったので、けっこう耳慣れた言葉なのはそのおかげかもしれません。
2016年に閉店したので、もしかすると現在中学生以上くらいの年齢の方はこの単語を耳にしているということになるでしょうか?

もともとダイエーがフランスの百貨店プランタンと提携して設立したそうです。
ついでにフランス語でいう4つの季節は下記の通りです。
このうち住宅名に使われるのは printempsだけのような。

  • printemps(プランタン) = 春
  • été (エテ)= 夏
  • automne(オトンヌ) = 秋
  • hiver (イヴェール)= 冬

bonheur 【ボヌール】

幸せ、幸福というような意味ですね。

plaire 【プレール】

喜ばせる、満足させる、という意味で英語の “please”と同様な使い方をします。
お願いするときにも使うので、英語で言う 《please + 動詞”》 または 《動詞, please》 と使い方が似ています。

ただ、お願いするときの語順は英語と違って動詞の前に置かずにふつう後ろに、《s’il vous plaît》(スィル・ヴ・プレ)や《s’il te plaît》(スィル・トゥ・プレ)という感じに使います。
不定詞 (infinitif・原形のこと) が “plaire” に対して三人称単数現在が ” plaît” (プレ)です。
“s’il” は “si” (if / もし)+ “il”(it / それ)の短縮形で「もしよかったら」のような丁寧な表現になるわけですね。

注目すべきはフランス語は基本的に英語とは動詞と目的語の順序が逆で、「あなたを喜ばせるのなら」みたいに目的語 + 動詞となり、日本語と同じ語順であることですね。
“vous” と “te” はどちらも相手を指す二人称ですが、”vous” のほうが丁寧です。または相手が複数の時にも “vous” を使います。

フランス語と言えば「スィル・ヴ・プレ」。この言葉は聞いたことある方が多いと思います。

Laforet HARAJUKU 【ラフォーレ・ハラジュク】

ついでに商業施設で言うとラフォーレ原宿(Laforet HARAJUKU)もフランス語から来ています。
「ラフォーレ (La Forêt)」とは英語で言うと「森 (The Forest)」のことで、設置・運営者である森ビルに由来しているそうです。

ラフォーレ原宿という命名は森ビルからとったなんて・・・。聞かなければわからないですよね。

autumn_forest

日本語になったフランス語、第4回へ続きます

まだまだ続くので、次は第4弾です。

日本語でなにげなく使われているフランス語起源の外来語。こんなにあった?

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