ドラマデビューから30年、ますます多彩な役を演じる木村多江さんが、11月30日(日)の『情熱大陸』に出演します。
広くその名を知らしめたドラマ『リング〜最終章〜』と『らせん』(1999年)で木村多江さんは貞子役を演じました。
2025年現在、木村多江さんの役はさらに広がりを見せています。
なぜ、木村多江さんは貞子役を務めたのでしょうか?
さらに、貞子のモデルになった人物はいるのでしょうか?
そして、貞子を演じた女優は他に誰がいるでしょうか?
このあたりをまとめたいと思います。

木村多江 プロフィール
木村多江さんは、2歳半まで父親の仕事でシンガポールに在住したそうです。
その後、白百合学園高等学校、昭和音楽芸術学院ミュージカル科を卒業しました。
在学中の19歳の頃から、23歳で現事務所に所属するまでフリーランスで舞台女優として活動しました。
木村多江さんのお父さんは、当時は発展途上国であったシンガポールでエネルギー産業の最前線で働いてましたが、49歳の若さで他界されました。
当時木村多江さんは21歳。
一家の大黒柱を失ったことにより、木村多江さんはいくつものアルバイトを掛け持ちして、家計を支えながら芸能活動を続けたそうです。
寝る時間もないほど働いていたとのことで、普通は真似できないような強いマインドを持っていると思います。
木村多江さんの演技力にその強靭な精神力が結び付いているのは想像できますね。
木村多江はなぜ貞子役に抜擢されたか?
木村多江さん本人が「出演のきっかけ」を語った資料は残っていませんが、
なぜ彼女がリング / らせんのようなホラー作品に出演したのかについての背景は、1990年代後半のホラー映画の位置づけから以下のように推測できます。
1990年代後半は「ジャパニーズホラーの転換点」でした。
当時次々に制作されたホラー作品として、下記の作品群が挙げられます。
- 1996 『学校の怪談』シリーズ
- 1998 『リング』『螺旋』
- 1999 『リング2』『仄暗い水の底から』
- 2002 米国版『ザ・リング』
米国版『ザ・リング』により、日本のホラーの質の高さが海外で認識されるようになったといえます。
比較的低予算のホラー映画は、ギャラが高いベテラン俳優よりは若手俳優を起用したため、実力派若手俳優の登竜門的存在でした。
木村多江さんの演技力と、どこか陰のある美しさが貞子のキャラクターとマッチしたこともあるのではないでしょうか。
貞子のモデルは誰?
鈴木光司さんによる小説『リング』(1991年)で「山村貞子」というキャラクターが登場しました。
貞子は超能力(念写・予知など)を持つ女性として描かれました。
都市伝説的な要素も貞子には含まれるようですが、下記の2人の人物がモデルになっているという説もあります。
長尾郁子(ながお いくこ、1871年 – 1911年)
当時としては珍しい高学歴女性だったようで、
念写(心で思い浮かべた像を写真に写す能力)ができる少女として、東京帝国大学の学者たちが科学的に検証を行ったことで注目されました。
しかし、「トリックではないか?」という批判も多く、真偽のほどは不明のままです。
貞子との共通点
- 念写を行う → 『リング』の「呪いのビデオ」を連想させる
- 科学者が実験・検証したという背景が似ている
- 若い女性で、やや神秘的な雰囲気の人物像
御船千鶴子(みふねちづこ)(1886年〜1911年)
熊本出身の女性で、密封された箱の中身の文字を読み取る、という透視能力が話題になりました。
それでもやはり、「インチキではないか?」という批判も多かったようです。
世間のバッシングに耐えられず、24歳の時に自殺してしまいます。
貞子との共通点
- 念力・透視の研究を大学の教授が行った点 → 物語の“超能力者研究”と共通
- 若い女性が超能力者として扱われ、社会に追い詰められる
二人に共通しているのは、真偽のほどは定かではありませんが、特殊な能力を持っているがゆえに、社会からの圧力を受けた女性という点かと思います。
このあたりが貞子と似ているので、モデルになったという説があるのかと思います。

超能力者についての余談
「超能力」といわれる特殊な能力を持つ人たちが、超能力者を抹殺しようとする組織に追い詰められていく、という構図は筒井康隆氏の小説『七瀬ふたたび』とよく似ていることに気づかされます。
主人公の七瀬という女性はテレパス(他人の心が読める)であり、他の超能力者たち(予知能力、年動力、タイムトラベラー)と出会うのですが、彼らは命を狙われることになります。
息をつかせぬ展開と切ない結末が魅力的な作品です。(NHKでドラマ化)
|
|
歴代の貞子役女優 – 人気ランキング
【1位:中谷美紀】
中谷美紀さんは、1998年公開の映画『らせん』にて、貞子を演じました。
さらに同作品のヒロイン『高野舞』も演じており、一人二役を果たしました。
『らせん』ではミステリアスな雰囲気が役にはまり、中谷美紀さんの女優としての人気に火が付くきっかけともなっています。
【2位:木村多江】
木村多江さんは、1999年のドラマ『リング~最終章~』と『らせん』で貞子役を演じています。両作品への出演により、木村多江さんはその存在を多くの人に知られるようになりました。
貞子の半生に向き合い、単純な怖さだけではない「役の深みを表現することを重視した」と語っています。
木村さんはこの時から「演技が楽しくなった」そうで、演技に対する情熱がますます燃え上がった重要なターニングポイントとなったようです。
【3位:仲間由紀恵】
仲間由紀恵さんは、2000年公開の『リング0 バースデイ』に貞子役として出演しました。
『リング0 バースデイ』は貞子の呪いのルーツに迫る重要な作品です。
仲間由紀恵さんもこの作品で人気を博し、のちの活躍へとつながっています。
まとめ
木村多江さんは20代で父親を亡くし、家計を支えながら俳優としての活動をしたという強靭な精神力を持っていて、その強さと美しさが演技に反映されています。
1990年代後半はホラー映画の名作が続出した時期で、若手実力派俳優たちの登竜門となり、木村多江さんもその演技力で貞子役を獲得しました。
貞子のモデルは、都市伝説的な話と、明治時代の「長尾郁子」と「御船千鶴子」という2人の超能力者がモデルになったという説があります。
歴代貞子を演じた女優は皆、その後目覚ましい活躍をしています。(中谷美紀、木村多江、仲間由紀恵)

コメント