【歴史探偵】武田勝頼と高天神城の因縁。信玄を超えた名将はなぜ滅んだ?

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11月5日の『歴史探偵』では、武田勝頼が取り上げられます。

武田勝頼と言えば、戦国の世で天下取りにもっとも近い武将の一人、武田信玄の四男でありながら信玄の後継者として武田家を率いた武将です。

難攻不落の高天神城をついに落とした勝頼。偉大な父を超えたはずの勝頼はなぜ武田家を衰退に向かわせてしまったのでしょうか?

今回の『歴史探偵』で取り上げられた機会に、武田勝頼の業績とその運命について私なりの見解を述べたいと思います。

隆盛を誇った国が滅亡するパターン その1: 敵国から側室を娶る

武田勝頼は武田信玄の四男です。
信玄が諏訪氏を亡ぼしたときに諏訪頼重の娘の諏訪御料人を見初めて側室にした結果、勝頼が誕生しました。

戦国の世で滅ぼした国の娘を側室にして子をもうけ後継者にする、という流れはよくあったことかと思いますが、だいたいその後滅亡を招いている、というのは何か強力な因果が働いているという気がします。

もっとも知られた例を挙げると柴田勝家を滅ぼした羽柴秀吉が当時勝家の妻であったお市の方の娘の茶々を側室にしたのもその典型ですね。
茶々はのちに淀殿として秀吉の後継者・秀頼を生むことになりますが、すでに後継者として立てていた秀次を切腹に追い込んで秀頼を後継者とした豊臣家は、秀頼の代に滅ぶことになります。

隆盛を誇った国が滅亡するパターン その2: 嫡男を廃嫡して後継者を育てていない

武田勝頼は何男?(武田信玄の何番目の男子?)

武田勝頼は武田信玄の何番目の男子かというと、四男です。嫡男ではありません。

武田信玄は嫡男(長男)の義信と折り合いが合わず廃嫡して幽閉した結果、義信は死んでしまいます。
義信は今川義元の娘を母に持つので、義元亡き後の今川家を侵略する父・信玄に反対したのが不和の理由とされています。

その後に信玄が早々に勝頼を後継者と定めて武田家の結束を固めればよかったのですが、それをせずして病死しています。
成り行きで勝頼が後継者になった感じですが、武田の敵国諏訪家の流れである側室の子で、四男である勝頼の存在を軽んじる重臣たちもいて信玄時代の結束が弱まってしまったことも、なんとか統率力を持ちたい勝頼の焦りや判断ミスにつながった要因の一つだと思います。

隆盛を誇った国が滅亡するパターン その3: ベテラン武将たちの意見を無視する

因縁の高天神城

武田勝頼は信玄さえ落とせなかったという、徳川領土の要衝の地にある高天神城を落としたことにより、信玄を超える武威をとどろかせたと思われます。

徳川家の盟友・織田信長も武田勝頼は信玄に勝るとも劣らぬ武将だと警戒を強めています。
しかし、その翌年1575年に長篠の戦で大敗したことにより、戦国無敵の武田軍団は衰退の一途をたどることになります。

武功に逸った勝頼の判断ミス

そこまで武将としての高い資質を持った武田勝頼でも偉大な父の後継者としてのプレッシャーには勝てなかったようです。

もしかしたら、信玄以来の百戦錬磨の老将たちの誰かが勝頼の対織田・徳川連合軍の戦略について「あなたはまだ我々ほど戦を知らぬ」というようなことを言ったのかもしれませんね。それでますます頑固になって長篠という死地に赴いてしまったのかもしれません。

結果、武田軍団は壊滅的な打撃を受けることになりました。
老練な家臣たちの「それはまずい」という予感を、勝頼自身も感じたと思います。その直感に逆らった決断が自滅を招いたことになったと思います。

勝頼は新府城を築き、そこが最後の拠点となりました。築城後すぐに織田軍を迎えることになり、火を放って落ち延びることにしました。

その後の移動先の候補は次の2つだったようです。
・小山田信茂(おやまだのぶしげ)の岩殿城
・真田昌幸の岩櫃城
側近の長坂釣閑斎が真田家はまだ武田に仕えて日が浅いから信用できない、と反対したので岩櫃城へ移動することはなかったのですが、一つの可能性としては興味深いですね。

籠城戦は真田の得意中の得意なので、織田・徳川も簡単には落とせなかったかもしれません。
実際、のちに真田の居城・上田城を攻めた徳川の大軍は真田父子に翻弄されることになります。

まとめ

武田勝頼は戦国武将として高い資質を持っていましたが、大国武田家は勝頼の代で滅亡します。

  • 偉大な武田信玄の後継者というプレッシャーがあった
  • 武田家中の結束が不十分だった
  • 上記の要因もあり、武功を焦ってしまった(長篠の戦までは信玄時代の勢いを超えていた)


これらのことが挙げられます。

織田信長や徳川家康という強敵と戦わざるを得なかったのも時の運ですし、一つの判断ミスで家が滅びかねない厳しい時代だったわけですね。

Shingen

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